継続多読クドク講義 No.3
私は、これまでの生涯で、1度だけ、正社員での会社勤めを経験したことがあります。
留学生のコーディネイトをする業務でしたが、その時のボスは、英語通訳の世界でも有名な人だったので、非常に英語が上手でした。
入社して数ヶ月が経った頃、留学を間近に控える高校生達を相手に、「英語学習法」のセミナーを行うことになり、なんと、私も彼らにお話をしなくてはならなくなってしまいました。
自分の英語にまだあまり自信を持てなかった頃なので、「英語学習法」だなんて、一体、何を話せば良いのか、からっきし見当もつきません。
そこで、ボスに相談することにしました。
すると、彼は、たった一言、「多読と音読、それだけだ」と言ったのです。
私は、なるほど、と妙に納得してしまったのを覚えています。
もちろん、私は、30分以上も話さなくてはならなかったので、ボスのように「一言」というわけにはいきませんでしたが、それでも、彼の納得の一言を核に、かなり、自分でも満足の行く「講義」を行えたと思います。
それ以降、自分で教室を立ち上げ、10年が経った今日まで、この時のボスの一言を柱に、指導とアドバイスを行ってきました。
そして、実際、多くの受講生の皆さんが、しっかりと成果を出してこられたのです。
さて、本日の「クドク講義」は、以下の英文の下線部を和訳してみましょう。
But survival is not just a product of luck. We can do far more than we think to improve our odds of preventing and surviving even the most horrenduos of catastrophes. It's a matter of preparation - bolting down your water heater before an earthquake or actually reading the in-flight safety card before takeoff - but also of mental conditioning. Each of us has what I call a "disaster personality," a state of being that takes over in a crisis. It is at the core of who we are.
(和訳例は以下をクリックしてください)
今回は、2008年6月23日号のTIME誌の「How to Survive A Disaster」という記事からの抜粋です。
大災害に見舞われた時に、運を天に任せてしまうような人が多い中、昨今、中国の地震やミャンマーのサイクロンなどの時の教訓から、実は、普段から、備えておくことで、いざという時に運命を分けるようなアクションが取れるはずである、というような話ですね。
さて、それでは、今回のアンダーラインの箇所をみていきましょう。
まず、最初の文ですが、to不定詞の前までを、「私達が考えるよりはるかにたくさんのことを行うことができる」の部分を読み、その後、この不定詞を副詞的用法で捉え、「何のためにそれらたくさんのことができる」のかという内容が続くことを予測しておきます。
preventing も survivingも共にodds(確率)に後ろからofの力を借りてかかっていくこともチェックしておきましょう。
続いて2文目ですが、ハイフンで挟まれた部分(bolting down からtakeoffまでの部分)は、後回しにして、この文の骨組みが、It's a matter of preparation, but also of mental conditioning.という文であることを把握します。
of mental conditioningは、matterにかかっていくことに注意し、また、but alsoという接続詞を見たら、瞬間的に、not only ....... but also~(..........ばかりでなく~もまた)という例の構文であることを確認しましょう。ただ、この文の場合、前半のnot only は省略されています(実際にこのような省略はよく起こります)。
では、今日の英文の和訳例を最後にご確認くださいませ。
(和訳例)
しかし、生き延びることは単に運の産物ということだけでもない。最悪の大惨事をも防いだり生き延びたりするような確率を高めるためにできることは、私達が思う以上に多くあるのだ。それは、備えの問題であり---すなわり、湯沸かし器を地震の前にしっかりとねじ止めしておいたり、また、離陸前に飛行中の安全のしおりを実際に読んでおくことなど---また、精神的な構えの問題でもある。私達の1人1人には、いわゆる災害時の気質というものがあり、それは、危機にあたり、人の心を占める精神状況のことである。それは、私達の性格の中心にあるものだ。
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